歴史的な1週間
2008年 09月 15日
リーマンが倒産、メリルが身売りとは。。。この2つが一緒に来るとは予想もしてなかった。
ニュースで明らかになった話がこのまま進むとなると、Bank of Americaは商業・投資銀行の両部門で世界最大級の銀行になるでしょうね。GoldmanやMorgan Stanleyとかの独立系投資銀行はこれから苦しい戦いになりそうですね。自分のバランスシートを使って、資金の回転を上げてやるビジネス・モデルが通用しなくなることを象徴する1週間になるんでしょうか。。。
と、そんな宇宙の果ての出来事(そうでもないから嫌なんですがw)を気にしても仕様がないから、僕は自分でできる勉強を粛々と進めるだけですが。
昨日はこの本を読みました。とても面白かったし、勉強になった。
法廷会計学vs粉飾決算
細野 祐二 / / 日経BP社
ISBN : 4822246760
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JAL、ライブドア、日興コーディアル、NOVAがどういう会計操作・粉飾決算していて、それがプロの視点でもって、どうやって見抜くのか、そういう操作が会計原則と照らし合わせてどういう風に非合理的で、違反しているのかを書いている。
簿外債務、リース会計、売上げ操作、特別目的会社を使った損益外し、収益計上基準の乱用などなど、会計操作のテクニックの事例が一杯書いてある。
今、動いている社会・経済も究極的には会計上の数字の上に成り立っているわけで、そういう数字があまりにも経済的現実からかけ離れていたら、どんな意志決定もできない。会計上の数字の1%の変化が意思決定に大きなインパクトを与えるのに、そもそもの数字が1%以内の誤差を保証していないのが困った現実。会計上の数字がどんな前提・限界の上に作られているのか、現実の経済活動との適合性(ビジネスの常識と照らし合わせて)があるのか、そういうことを常に頭に入れて数字を見ないといけませんね。
by a_villager
| 2008-09-15 10:29
| 日常