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by a_villager

驚異の資産運用会社 キャピタル

キャピタル 驚異の資産運用会社
チャールズ・エリス / / 日本経済新聞社
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世界最大級の投信アメリカン・ファンドを運用するキャピタル・グループに関する本。以下、チェックした箇所を。。。

p.103
アルフレッド・チャンドラーの『企業の戦略と組織』について

企業の戦略がその組織を決めているのではなく、長期的にはその反対で、企業の組織がその戦略を決定しているのである。

ある特定の戦略によって成果が明らかに出てくると、企業はその方向へより効率的な組織化を進め、短期的には業績は一層拡大する。その結果、徐々にそういう成功体験に基づく発想、仕事のやり方だけが評価され、そうした価値観を共有し、したがって共通の欠点を持つ人々だけが権力を握るようになる。彼らにとっての優先課題は、慣れた仕事のやり方を仲間と一緒に続けることであり、組織は必然的に硬直化していく。

p.123
これまでの企業買収の歴史を見ると、一般的にその成果はあまり成功とは言えない。結果的に買収価格が高すぎたり、当初期待していた戦略シナジーが生まれなかったり、というケースは枚挙に暇がない。対象企業の中身を正確に知っているのは買い手よりも売り手であり、その売り手から見ればいらない企業なのだ。失敗したM&Aは、どちらかというと言うと情緒的に決められた場合が多いようだ。特に資産運用におけるM&Aha失敗例が多い。

p.139
年金の位置づけを、コストセンターからプロフィットセンターへと変えること。

年金の運用利回りが向上すれば、会社の拠出額の削減を通じて収益改善に結びつく。

p.197
キャピタルの採用面接について。

「私達は『C』で始まる特性を求めます。common sense、curiosity、caution without being stubborn creativity, confidence without arrogance。」

p.203
キャピタルが求めるのは、自分自身のことを注意深く分析できて、前向きに捉えられる人材だ。なぜなら、人は自分に対しても、同僚に対しても、顧客に対しても、明らかな間違いを犯すことがある。その時、自信のない人は間違いを自分で
改められず、それを繰り返す傾向がある。己をよく知り、前向きに対処できる人でなければ、運用業務には向かないだろう。

p.225
激しい下げ相場に遭遇すると、その人が過去に何を学んできたかが一目瞭然となる。そうした時に、長期的な視野を失わずにいるのは誰か、周囲の人への配慮を絶やさないのは誰か、じっくり観察している。

p.247
経済見通しと株式市場の動向に合理的な関係があるといわれるが、40年以上のポートフォリオ運用を通じて、そんな関係を見たこともない

p.250
もしその価格で全株取得する気持ちが無いのなら、10万株でも、いや100株でも買うべきではない。

p.258
アナリストの仕事の1つの側面は、その企業の実績が予想通りなのか、予想と異なる場合には、なぜ異なるのかを明確に理解して説明することである。

p.270
世の中には、自分は絶対にミスを犯さないと思っている人種もいるが、そうした人は運用には向かない。

投資には失敗は避けられず、しかもその失敗は常に誰の目にも明らかになる。だからそれを乗り越えられる気持ちの強さが絶対に必要だ。
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by a_villager | 2008-09-08 22:58 | 投資